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溶連菌感染症

症状
溶連菌の咽頭炎では、潜伏期はおおよそ2~5日です。
主に2~10歳頃に多く(ピークは5~10歳頃)、成人には少ないといわれています。
また季節的には、12~3月に一番多く、7~9月が一番少ない。
主な症状は次のようなものです。
(これらの症状は、すべて出るわけではありません。特に1~3歳ぐらいでは症状が少ないこともよくあります。)
(1)咽頭炎・扁桃腺炎
 発熱(90%以上)、のどが痛い、のどが赤い、扁桃腺に白いものがつく。(そのために口臭があることも多く、血液の混じった黄色い痰が出ることもある)
(2)口蓋の点状紅斑・点状出血斑
 口の中の口蓋垂(のどちんこ)を、中心に赤い小さな点状の出血斑が認められます。
(3)イチゴ舌
 舌の表面が、イチゴの表面のようになることがあります。(発病2~4日目)
(4)全身発疹
 顔や股のところに、小さい赤い発疹が多数出現します。(発病1~2日目)
 かゆみを伴うことも多いようです。(猩紅熱)
(5)皮膚落屑
 いろいろな症状が消えた後(5~6日目以降)に手や足の指先から
 皮がめくれてきます。
(6)その他の症状
 頭痛・だるさなどの発熱に伴う症状などが認められますが、
 咳・鼻水などの一般的なかぜの症状は、他の感染症に較べると少ない。
 嘔吐を伴うことはありますが、下痢はあまりありません。
原因
溶連菌が患者の咳やくしゃみで飛び散り、それを他の人が吸い込んで感染する「飛沫感染」が一般的な伝染の原因です。潜伏期は2~5日です。一般的には、溶連菌感染症と呼ばれるのは、溶連菌性咽頭炎です。
感染した人の、鼻水や痰には、この溶連菌が排菌されるため、これらの処理が適切に行われなければ、保菌者が原因でどんどん広まることになります。
また、溶連菌は、食品中でも増殖し得るため、まれには、溶連菌に汚染された食品による集団感染も見られます。なお、溶連菌は膿痂疹(とびひ)などの皮膚の病気の原因にもなりますが、この場合も患者との接触で広がります。
検査内容
(1)A群溶血性連鎖球菌迅速診断キット
 綿棒で、のどの菌を採取し検査します。溶連菌かどうか数分で診断できます。
 ただし溶連菌だけしか判定できません。また検査前に抗生物質を飲んでいると正確には診断できません。
(2)咽頭培養検査
 同じく綿棒でのどの菌を採取し検査します。溶連菌だけでなく他の細菌も診断できます。ただし検査には数日を要します。この検査も、検査前に抗生物質を飲んでいると正確には診断できません。
(3)血液検査
 他の細菌感染と同じように白血球が増えたり、CRP(炎症の数字)が上昇したりします。またASOやASKなどの抗体検査もありますが、抗生物質で治療した場合は、抗体は上がらないことが多いようです。
治療方法
溶連菌感染そのものは、普通の抗生物質を2~3日飲めば、すぐ治まりますが、急性腎炎・リウマチ熱・血管性紫斑病などの合併症を防ぐために、10~14日間、抗生物質を飲むことが勧められています。(どの程度抗生物質を飲めば、どの程度合併症を防ぐことが出来るかは、はっきりしませんが、実際にこれらの病気が最近あまりみられないことから考えて、それなりに有効であると考えられます)また念のために3週間後ぐらいに、検尿や咽頭培養検査をする医院もあります。